「消費生活相談員とは?」ばずーか先生が広島弁で分かりやすく解説

「業者に解約を断られた」
「ネット通販で思わぬ契約になってしもうた」
「騙されたかもしれんけど、どう説明したらええか分からん」

そんな消費者の話を聞き、問題を整理し、解決までの道筋を一緒に考える専門職が、
消費生活相談員です。

笑顔のばずーか先生

消費生活相談員さんは、ただ話を聞くだけの人じゃないんよ。
契約や法律を調べて、「次に何をしたらええか」を一緒に考えてくれる専門家なんじゃ!

①一言でいうと

消費生活相談員とは、地方自治体の消費生活センターや消費生活相談窓口で、
消費者からの相談への対応や、事業者とのあっせんなどを行う専門職です。

相談者から契約の経緯を聞き取り、契約書や広告、メールなどを確認したうえで、
関係する法律や制度を調べます。

そして、相談者が自分で事業者へ伝える方法を助言したり、
必要に応じて消費者と事業者の間に入って、解約や返金などの話し合いを手助けしたりします。

また、相談内容によっては、弁護士、警察、福祉機関、金融機関など、
ほかの専門機関へつなぐこともあります。

②具体例

ある人が、インターネット広告を見て、
「初回500円」と表示された健康食品を注文したとします。

本人は、一度だけ商品が届くつもりで申し込みました。

ところが、後から届いた明細を確認すると、
実際には数か月間商品を購入する定期購入契約になっていました。

販売業者へ電話をかけても、なかなかつながりません。

ようやくつながって解約を申し出ると、業者から、

「定期購入であることは、規約に書いてあります」
「途中解約はできません」
「残りの商品代金も支払ってください」

と言われてしまいました。

驚いているばずーか先生

500円のつもりが、気づいたら数万円!
小さい文字に大事な条件を隠しとるような広告は、ほんま困るよのう。

相談を受けた消費生活相談員は、広告画面、注文時の最終確認画面、
契約条件、確認メール、業者とのやり取りなどを確認します。

そして、次のような点を検討します。

  • 定期購入であることが分かりやすく表示されていたか
  • 支払総額や契約期間が表示されていたか
  • 申込みの最終確認画面に問題がなかったか
  • 解約方法や解約条件が明確に表示されていたか
  • 広告の内容と実際の契約内容に違いがなかったか

そのうえで、相談者が事業者へ伝える内容を助言したり、
必要に応じて事業者との間に入り、解約や返金について話し合ったりします。

③何が問題か

消費者トラブルは、同じように見えても、一件ごとに事情が違います。

本人が、

「騙された!」

と感じていても、直ちに刑法上の詐欺罪が成立するとは限りません。

反対に、本人が、

「自分がよく読まなかったのが悪い」

と諦めていても、広告や勧誘方法に問題があり、
消費者契約法や特定商取引法などによって解決できる場合があります。

怒っているばずーか先生

「規約に書いてあるけえ、全部こっちの勝ちじゃ!」
いう話にはならんのよ。表示の仕方や勧誘方法に問題がないかも、大事なんじゃ!

消費生活相談員には、相談者の話を丁寧に聞き取る力と、
法律や制度を正確に当てはめる力の両方が求められます。

また、消費者トラブルに遭った人は、怒りや不安だけでなく、

  • 家族に知られるのが恥ずかしい
  • 自分の判断が悪かったのではないか
  • さらに請求されたらどうしよう
  • 業者から嫌がらせを受けないか

といった気持ちを抱えていることもあります。

相談者の気持ちを受け止めながら、事実関係を冷静に整理することも、
消費生活相談員の大切な仕事です。

④関係する法律・制度

消費生活相談員は、消費者安全法に位置づけられた専門職です。

2014年の消費者安全法改正によって、
「消費生活相談員」という職が法律上明確に規定されました。

消費生活センターには、消費生活相談員を置くこととされています。

消費生活相談員の主な職務には、次のようなものがあります。

  • 事業者に対する消費者からの苦情相談への対応
  • 消費者と事業者の間のあっせん
  • 消費者自身による問題解決の支援
  • 弁護士や警察など、ほかの専門家への橋渡し
  • 相談結果の整理や分析
  • 消費者教育や啓発活動への活用
  • 相談現場で見つかった問題点の関係部署への情報提供

消費生活相談員に必要な知識や技術を確認するため、
消費者安全法に基づく消費生活相談員資格試験も実施されています。

国民生活センターが実施する資格試験では、契約や法律、商品・サービス、
消費者行政、経済、相談対応など、幅広い知識と活用能力が問われます。

困っているばずーか先生

契約、法律、経済、商品知識に相談対応……。
試験範囲が広すぎて、勉強する方も「どこまで覚えるんじゃ!」となるんよ。

⑤相談されたときの対応

消費生活相談員が相談を受けた場合、一般的には、
次のような流れで対応します。

相談内容を聞き取る

まず、相談者がいつ、どこで、何を契約し、
現在どのような問題が起きているのかを確認します。

資料を確認する

契約書、広告、領収書、確認メール、SNSのやり取り、
事業者のウェブサイトなどを確認します。

関係する法律や制度を検討する

相談内容に応じて、民法、消費者契約法、特定商取引法、
割賦販売法などの適用を検討します。

解決方法を助言する

相談者自身が事業者へ連絡する場合には、
何をどのように伝えればよいかを助言します。

クーリング・オフが可能な場合には、
通知の書き方や送付方法などについて説明します。

必要に応じて、あっせんを行う

相談者だけでは事業者との話し合いが難しい場合などには、
相談員が事業者へ連絡し、解約や返金について話し合いを手助けします。

ほかの専門機関へつなぐ

相談内容によっては、警察、弁護士、法テラス、福祉機関、
金融機関などへの相談が必要になる場合もあります。

ただし、消費生活相談員が相談者の代理人として裁判を起こしたり、
事業者に返金を強制したりすることはできません。

消費生活相談員の役割は、問題をすべて代わりに解決することではなく、
相談者が問題を解決できるよう、専門的な立場から支援することです。

指さしをするばずーか先生

相談するときは、契約書やメールを持っていきんさい。
「いつ、誰から、何を言われたか」を順番に整理しとくと、話が早いんよ!

ばずーか先生のまとめ

消費生活相談員は、消費者トラブルについて相談を受け、
契約内容や関係する法律を調べ、解決方法を一緒に考える専門職です。

必要に応じて事業者とのあっせんを行い、
弁護士や警察などの専門機関へつなぐこともあります。

また、一件の相談は、その相談者だけを助けるものではありません。

同じような相談が数多く集まれば、新しい悪質商法への注意喚起、
事業者への行政対応、法律や制度の改善につながることがあります。

消費生活相談員は、目の前の消費者を支えると同時に、
社会全体の消費者被害を減らす役割も担っているのです。


「こんなことを相談してもええんじゃろうか」と迷ったら、
まず消費者ホットライン「188」へ相談しましょう。