400文字ショートショート「猫コンビニ」

そのコンビニに入った瞬間、
「げっ!」
足が止まった。すごい数の猫がいるのだ。床はもちろん、コピー機の上、商品棚の上、至る所に猫がいる。
「いらっしゃいませ」
レジの向こうから初老の男が満面の笑みで言った。抱いた猫の喉を撫でながら。
「うちはね、猫好きのためのコンビニなんす」
「はあ」
「コンビニも厳しいから差別化しないとね。そしたら猫好きのお客さんはもちろん、バイトの応募も増えてね〜」
「へ〜」
どうやらこの人がオーナーのようだ。
「よそは人手不足で困ってるってのに」
「しかし、猫だらけで衛生的には大丈夫なんですか?」
「それがね。猫の毛が舞ったり商品倒しても、猫好きの店員が小まめに掃除して整頓してくれるから、逆に前より綺麗になっちゃって!」
「へー」
確かに綺麗だし、嫌な匂いもしない。
「オーナーさんも、やっぱ昔から猫が好きなんすか?」
「それがね〜、別にそうでもないんす」

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