コント療育プログラム解説「寿司屋の大将」

このコントの音声データ↓

 

コント療育プログラム解説「寿司屋の大将」

  • 本プログラムは、応用行動分析(ABA)の観点を取り入れながら、お笑いコント形式のやりとりを通して、利用者さんのコミュニケーション能力や社会性、模倣行動などを楽しく引き出すことを目的としています。

このコントで育てたい力
〜応用行動分析(ABA)的観点から

模倣(まねる力)

該当場面:
・寿司を握る動作
・提供のポーズ(キラリーン)

ねらい:
見本となる動作を観察し、それを再現する力を育てます。
模倣はすべての学習の基礎となる重要なスキルです。

指示理解・役割行動

該当場面:
・「握る」「渡す」「ポーズをとる」などの流れ
・客と大将の役割の違い

ねらい:
簡単な指示に従って行動する力、
および「自分の役割」を理解して行動する力を養います。

コミュニケーション(やりとり)

該当場面:
・「何を握りましょう?」→「マグロ」
・「ありがとうございます」などのやりとり

ねらい:
リクエスト(要求)→提供→感謝
という基本的なコミュニケーションの流れを体験的に学びます。

強化(楽しい=またやりたい)

該当場面:
・完成時の「キラリーン」
・「美味しいよ!」というフィードバック
・笑いが起こる場面

ねらい:
行動のあとに「楽しい・嬉しい」があることで、その行動が増えていく(強化される)経験を作ります。

ユーモア理解・認知の柔軟性

該当場面:
・卵をそのまま出す
・タコのモノマネ
・ぬいぐるみのタコ

ねらい:
「期待とズレ」を楽しむ経験を通して、
柔軟な認知やユーモア理解の土台を育てます。

※「間違い=ダメ」ではなく
「ズレ=面白い」という体験が重要です。

感情表現・共有

該当場面:
・「美味しい!」
・「食えるかー!」
・笑いが起こる瞬間

ねらい:
感情を表現すること、また他者と共有する楽しさを体験します。

このプログラムの特徴

・正解を求めない
・失敗が笑いに変わる
・参加ハードルが低い
・成功体験を得やすい

→ ABAで重要な「行動を増やす環境づくり」が自然に組み込まれています。

支援のポイント

・できた行動はすぐに褒める(即時強化)
・難しい場合は動作を一緒に行う(プロンプト)
・少しでもできたらOKにする(スモールステップ)
・笑いを否定せず、一緒に楽しむ

まとめ
このコントは、「楽しさ」を入り口にしながら、

・模倣
・指示理解
・コミュニケーション
・感情表現

といった基礎的なスキルを総合的に育てるプログラムです。


このコントは、音声データに合わせて寿司を握ったり、お客さんに渡したりする動作を行います。音声データは、以下からダウンロードできます。ご自由にお使いください。

 

 

コント療育シナリオ 「寿司屋の大将」 作・ジャンボ亭ばずーか

  • 小道具

寿司屋の帽子

たまごのおもちゃ

タコのぬいぐるみ

 

  • シナリオ

♪〜和風のBGM

 

♩〜 戸が開く音ガラガラ〜

 

大将「へいいらっしゃい!」

 

客「大将!空いてる?」

 

大将「カウンター席へどうぞ! 何を握りましょう?」

 

客「マグロ」

 

大将「はい!喜んで!」

 

♩〜キラリーン のBGMで完成のポーズ

 

大将「へい、お待ち!」

 

客「もぐもぐ・・・、美味しいよ!」

 

大将「ありがとうございます!」

 

客「次はね!、イカ!」

 

大将「はい!喜んで!」

 

♩〜キラリーン のBGMで完成のポーズ

 

大将「へい、お待ち!」

 

客「もぐもぐ、イカも美味しいよ!次はたまごちょうだい!」

 

大将「はいよー!卵!」(割る前の卵のおもちゃを渡す)

 

客「卵を丸ごと出すなー!」

 

大将「からを割って、そのまま生でどうぞ」

 

客「食えるかー! 次はねタコ」

 

大将「へい、タコ一丁」(と、口をとんがらせてタコ踊りをする)

 

客「タコのモノマネしろって言ってんじゃないんだよ!やめろ!」

 

大将「すいません、これですよね」‘(タコのぬいぐるみを出す)

 

客「そんなタコが食えるか!!もういいよ!」

 

♪ちゃんちゃん!