コント療育プログラム解説「寿司屋の大将」
このコントの音声データ↓
■コント療育プログラム解説「寿司屋の大将」
- 本プログラムは、応用行動分析(ABA)の観点を取り入れながら、お笑いコント形式のやりとりを通して、利用者さんのコミュニケーション能力や社会性、模倣行動などを楽しく引き出すことを目的としています。
■このコントで育てたい力
〜応用行動分析(ABA)的観点から
① 模倣(まねる力)
該当場面:
・寿司を握る動作
・提供のポーズ(キラリーン)
ねらい:
見本となる動作を観察し、それを再現する力を育てます。
模倣はすべての学習の基礎となる重要なスキルです。
② 指示理解・役割行動
該当場面:
・「握る」「渡す」「ポーズをとる」などの流れ
・客と大将の役割の違い
ねらい:
簡単な指示に従って行動する力、
および「自分の役割」を理解して行動する力を養います。
③ コミュニケーション(やりとり)
該当場面:
・「何を握りましょう?」→「マグロ」
・「ありがとうございます」などのやりとり
ねらい:
リクエスト(要求)→提供→感謝
という基本的なコミュニケーションの流れを体験的に学びます。
④ 強化(楽しい=またやりたい)
該当場面:
・完成時の「キラリーン」
・「美味しいよ!」というフィードバック
・笑いが起こる場面
ねらい:
行動のあとに「楽しい・嬉しい」があることで、その行動が増えていく(強化される)経験を作ります。
⑤ ユーモア理解・認知の柔軟性
該当場面:
・卵をそのまま出す
・タコのモノマネ
・ぬいぐるみのタコ
ねらい:
「期待とズレ」を楽しむ経験を通して、
柔軟な認知やユーモア理解の土台を育てます。
※「間違い=ダメ」ではなく
「ズレ=面白い」という体験が重要です。
⑥ 感情表現・共有
該当場面:
・「美味しい!」
・「食えるかー!」
・笑いが起こる瞬間
ねらい:
感情を表現すること、また他者と共有する楽しさを体験します。
■このプログラムの特徴
・正解を求めない
・失敗が笑いに変わる
・参加ハードルが低い
・成功体験を得やすい
→ ABAで重要な「行動を増やす環境づくり」が自然に組み込まれています。
■支援のポイント
・できた行動はすぐに褒める(即時強化)
・難しい場合は動作を一緒に行う(プロンプト)
・少しでもできたらOKにする(スモールステップ)
・笑いを否定せず、一緒に楽しむ
■まとめ
このコントは、「楽しさ」を入り口にしながら、
・模倣
・指示理解
・コミュニケーション
・感情表現
といった基礎的なスキルを総合的に育てるプログラムです。
このコントは、音声データに合わせて寿司を握ったり、お客さんに渡したりする動作を行います。音声データは、以下からダウンロードできます。ご自由にお使いください。
コント療育シナリオ 「寿司屋の大将」 作・ジャンボ亭ばずーか
-
小道具
寿司屋の帽子
たまごのおもちゃ
タコのぬいぐるみ
-
シナリオ
♪〜和風のBGM
♩〜 戸が開く音ガラガラ〜
大将「へいいらっしゃい!」
客「大将!空いてる?」
大将「カウンター席へどうぞ! 何を握りましょう?」
客「マグロ」
大将「はい!喜んで!」
♩〜キラリーン のBGMで完成のポーズ
大将「へい、お待ち!」
客「もぐもぐ・・・、美味しいよ!」
大将「ありがとうございます!」
客「次はね!、イカ!」
大将「はい!喜んで!」
♩〜キラリーン のBGMで完成のポーズ
大将「へい、お待ち!」
客「もぐもぐ、イカも美味しいよ!次はたまごちょうだい!」
大将「はいよー!卵!」(割る前の卵のおもちゃを渡す)
客「卵を丸ごと出すなー!」
大将「からを割って、そのまま生でどうぞ」
客「食えるかー! 次はねタコ」
大将「へい、タコ一丁」(と、口をとんがらせてタコ踊りをする)
客「タコのモノマネしろって言ってんじゃないんだよ!やめろ!」
大将「すいません、これですよね」‘(タコのぬいぐるみを出す)
客「そんなタコが食えるか!!もういいよ!」
♪ちゃんちゃん!
